婚活ブーム
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婚活ブームは何が発端となったのか?
婚活の必要性や定義が世間に大きく広まったのは、2008年3月に刊行された『「婚活」時代』(山田昌弘・白河桃子)という本が話題になった事です。
この本をきっかけに、ワイドショーや雑誌など、様々なメディアで婚活の特集が組まれ、広く世の中に拡散していく事となりました。
既存の結婚紹介所やお見合いパーティの事業者も、婚活ブームがきっかけとなることで活況になり、料理や趣味などをベースにした様々な婚活イベントが開催されるきっかけとなりました。
地方自治体も少子高齢化対策や人口減少、放置家屋や雇用問題の改善を目的として、若者を増やす目的で婚活パーティやイベントを開催するなど、地方の活性化の一つの手段として婚活を利用し、結婚支援事業の実施が増える結果となりました。
婚活ブームは何をもたらしたのか?
婚活ブームとして起こった事としては、結婚を目的とした男女の出会いの場の拡大と、セルフブランディングの為のビジネスの拡大が挙げられます。
婚活の為の場の増加としては、婚活バーなどの新しい形態の独身男女の出会いの場の発生、男女の出会いを目的としたパーティの実施など婚活系サービスを行う企業の増加と、それに伴う婚活イベントの多様化が挙げられます。
また、自分磨きに代表されるセルフブランディングの重要性の認識により、ファッション、美容、ダイエット、資格などに関連する業界が婚活と銘打ってビジネス展開を行っていきました。
それにより婚活を行う男女の数が増え、独身男女の間で婚活をする事や、婚活をしていることを明言することに対しての抵抗がなくなってきています。実際、婚活系のサービスの利用者や、そういったサービスからの成婚者数というのも年々増加している傾向にあります。
婚活サービスを通じて結婚した人の割合は年々増加。2015年に結婚した人のうち8.3%が、婚活サービスで相手を見つけている
恋愛もしくは結婚意向がある恋人のいない独身者は、約4人に1人が婚活サービスの利用意向があり、 約6人に1人が利用経験がある婚活実態調査2016 – リクルート ブライダル総研調べ
女性の願望に付け込むことで広がったブーム
婚活がブームとして広がった要因として、高収入の男性と結婚して専業主婦として暮らしたいという女性の願望を煽った事が挙げられると思われます。
「結婚をすることすらすごく難しい状況の中、条件の良い高年収の男性と結婚する為には自分磨きが必要」という事を強くプッシュし、出会いを増やすことはもちろんですが、様々な自分磨きの為のビジネスが発生しました。
ですが、そもそもが高収入の男性と結婚して専業主婦という考え方自体が「昭和的な価値観」であり、現代の男性が望む結婚像とかけ離れているというのは、「婚活」という考え方を説いた『「婚活」時代』には書かれていたことです。うわべだけの婚活をとらえたビジネス先行のブームであった可能性も高いです。
男女のギャップが埋まらなかったこともあり、女性を中心に頑張っても結婚できない状況が続く中で「婚活疲れ」という新しい問題を引き起こしました。
『婚活ブーム』を見た人が興味をもった用語
- 趣味コン婚活イベントやパーティなどとは異なり、共通の趣味をベースにした出会いのイベントを総称して趣味コンと呼びます。2008年頃に生まれたお料理教室コンやゴルフ合コンをきっかけに世に広がり、様々な趣味と連動した男女の出会いのイベントが開催されています。
- オタク婚活職場やお見合いパーティではいわゆるオタクに該当するような趣味をオープンにすることは難しい為、趣味を元に恋活・婚活をするようなイベントが増えています。オタク婚活向けに主にアニメや漫画、ゲームなどの趣味を持つ男女向けのイベントが多く開催されています。
- コンパの日コン(5)パ(8)の当て字として、5月8日を「コンパの日」として呼んでいます。以前からプロモーションなどで使用されていましたが、日本合コン協会が設立日である5月8日を「コンパの日」として強く打ち出した事で知名度が一気に高まったと考えられます。
- Facebook婚活FacebookのIDとパスワードを使って登録・利用ができるマッチングサービスや婚活アプリを指す。交際ステータスや生年月日、性別などの情報が取得される為、会員の質が保たれている。Facebookが公認した公式のサービスではないので注意が必要。
- 出会い系サイト規制法少年少女への犯罪を減らすことを目的に平成15年6月施行され、異性紹介業者に18歳未満の利用規制と年齢確認を義務付けた。スマートフォンの普及により犯罪のきっかけとなる出会いの場が出会い系サイトから様々なアプリに移行したため効果には疑問が出ている。
注目度の高い婚活用語
- メシモク男性にご飯をおごらせてフェードアウトする女性の事を、飯目的という言葉を略して「メシモク」と呼ぶ。類似表記として「飯目」「めし目」「メシ目」などがあります。他にも女性が無料で利用できる相席居酒屋等でレスポンスが悪い女性を指す事もあります。
- マッチングサービス本来の意味は、様々なニーズをもつ人々や事業を最適な形で引き合わせるサービスや事業者の事を言います。婚活の場においては男女を結び付けるサービスがマッチングサービスとなりますが、主にインターネット系の一部のサービスがマッチングサービスと呼ばれています。
- 結婚活動きちんとした活動をしなければ結婚が難しい状況に変わってきており、結婚する為には出会いの場への参加や自己研鑽等の活動が必要だという提言が元になった言葉です。なお、就職活動を短縮した「就活」という言葉を模して、結婚活動は「婚活」と呼ばれています。
- マッチングアプリマッチングアプリとして一般的なものは婚活系のマッチングサービスが提供するアプリです。最近では出会い系サイトもマッチングサービスの名を語っていますが、「厳密な審査」「月額料金制」「マッチングシステム」に大きな違いがあるので利用の際に注意が必要です。
- 婚活バー別名シングルスバー。海外の独身者のみが交流するバーを元に、婚活という言葉が流行しはじめた2008年頃に誕生しました。男性は有料、女性は無料もしくは低価格、完全会員制で名刺の提出や本人確認を求められ、身元のきちんとした独身の男女が集まるバーです。